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2013-06-09 05:52:00

成人の8割以上が歯周病といわれ、歯を失う要因の一位でもありますが、歯周病は口腔内ではとどまらず、体の様々な場所で病気を引き起こしたり悪化させたりします。歯周病の引き金となる細菌は嫌気性菌をはじめ数十種類といわれ、これらが血液によって肺や心臓をはじめとして、体のいたるところに運ばれます。歯周病が深くかかわる疾患には、糖尿病、心臓病、動脈硬化、脳卒中、誤嚥性肺炎、早産、がん、関節炎、骨粗しょう症、アレルギーなどがあるといわれています。特に歯周病と糖尿病の関係は強く、歯周病を治療すると、血糖値も下がり、逆に糖尿病が悪化すると歯周病が悪化するというデータも出ています。また、細菌性心内膜炎は歯周病菌が心臓の弁に付着して、弁に穴をあけて破壊することが一つの原因とされています。重い歯周病患者の心臓病リスクは4.5倍とされます。さらに歯周病にかかっている妊娠中の女性は早産や低体重児出産のリスクがそうでない女性の7.5倍になるとされます。口腔清掃ができない地震被災地では誤嚥性肺炎が増加しました。このように歯周病はさまざまな病気のリスクを抱えていることになります。歯周病の治療や予防は全身のためにもとても重要なことがわかってきました。