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一般的な甘くて飲みやすい炭酸飲料や清涼飲料水には多いと、砂糖小さじ10杯分もの砂糖が含まれているとされています。これは一日の摂取上限にも迫るとも言われてます。これらを飲んだ場合はどんなことが身体で起こるか。
まず血糖値が急激に上昇、インスリンが大量に分泌され、これに肝臓が反応、大量の糖分が脂肪に変えられます。リン酸(甘みを抑えすっきりとした味わいにさせる成分)が大腸でカルシウム、マグネシウム、亜鉛と結びつき、代謝を促進、骨を作るはずだったカルシウムは、尿と一緒に排出されます。血糖値が急上昇した後は今度は急降下して低血糖を起こしてしまい、これはイライラの原因にもなります。このように甘い飲み物は、頻繁に摂取すると虫歯になりやすいだけでなく、全身にも影響が出ますので、くれぐれも取りすぎには注意しましょう。
2012年における世界の平均寿命トップ10では、日本は男性が80.0歳で第8位、女性は87.0歳で第1位でした。平均寿命に加えて近年話題となっているのは健康寿命です。健康寿命は2013年の推計で男性が71.2年、女性は74.2年であり、健康寿命と平均寿命の差は男性で9.0年、女性で12.4年でした。健康寿命は平均寿命より約10年間短いのですが、この日常生活に制限のある期間を短くする、つまり健康寿命を延ばすことが日本にとって大きな目標であるといえます。
健康寿命を延ばすためには要介護となる原因を知る必要があります。介護が必要となった原因の第一位は脳卒中、第二位は認知症、そして高齢による衰弱、骨折・転倒、関節疾患と続きます。ここで大切なのは虚弱(フレイル)とならないためにはどうすればよいか。フレイルとは、筋力、持久力、生理機能の減衰を特徴とする複数要因からなる症候群で、身体障害や死亡に対する脆弱性が増大した状態とされてます。歯科の世界で、こういったフレイルを予防するためにはどうすればよいか。例えば歯周病が進行して、歯がぐらぐら。抜けてきて、よく噛めない状況があるとすると、固いお肉や繊維性の野菜がかめなくなり、自然と柔らかいうどんやおかゆなど炭水化物が増えてきます。そうなると噛む力の低下、舌運動の低下、食べる量の低下、お肉などに含まれるタンパク質が取れなくなると加齢性筋肉減少症(サルコペニア)、運動器症候群(ロコモティブシンドローム)といったことが起こり、フレイルを引き起こしてしまいます。
ここで歯科の果たすべき役割は歯の喪失防止で、80歳までに20本の歯を残そうとする8020運動もこれに関連付けられます。歯を失う原因についてもう一度確認すると歯周病(42%)、虫歯(32%)、破折(11%)とあります。これらのことから、歯の健康は全身の健康とつながるので、歯周病と虫歯に対する予防は大変重要であることがわかりました。
毎年9月1日は防災の日であります。防災グッズといえば、思い浮かぶのは水、食料、毛布などですが、実際に被災した現場では、ハブラシの重要性が言われています。避難用の保存食は、少量でもカロリーを取れるように
糖分を多く含んだ食品が多いので、虫歯になる確率が高くなります。そして何よりも口腔内が汚いまま過ごすと、口腔内に雑菌が増えて、誤嚥性の肺炎を起こしてしまう可能性も多くあります。ハブラシやウエットティッシュ、歯間ブラシや液体歯磨き、糸ようじ、フロス、義歯がある場合は義歯ブラシも用意しましょう。
糖尿病とは血液中の糖分の濃度が高い状態が長く続くことで、初期は自覚症状も乏しい病気です。最初はのどが渇く、傷が治りにくい、足がつる、疲れやすいといった症状から、高血糖によって動脈硬化が進むため、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞の発生率が高まり、足の血管のつまりから壊疽のより足を切断しなくてはならないこともあったりする非常に怖い病気です。糖尿病激増の主な原因は、運動不足、高脂肪食、糖質の取りすぎがあります。過剰な内臓脂肪は炎症細胞を活性化して、インスリンが効きにくい状況を引き起こすので、結果として血糖値が上昇してしまいます。歯周病も炎症のひとつなので、歯周病が治癒してくると結果として血糖値などが下がってくることが近年判明されています。歯周病が良くなると、血糖値が下がり、正常な味覚が戻り、食事が美味しくなり、運動したくなり、結果として糖尿病が改善する一石二鳥のような効果があります。
むしばとは、お口の中にいる細菌が、食べ物などに含まれる糖分を原料として、作り出す酸によって歯が溶けた状態のことをいいます。なので、これを予防するためには、日々の歯磨きによって細菌の塊である歯垢(プラーク)を取り除くことが大切になります。自分ではしっかり磨いているつもりでも、ハブラシが届きにくいところは、歯垢が停滞しむしばができやすくなります。大切なのは、歯科医院で行う定期的なプロフェッショナルケアと、ブラッシング指導により、身に着けた正しいハブラシの方法で毎日行うセルフケアの両方で、予防を実践することと言えます。