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インプラント治療と聞くと、しっかりかめそうという良いイメージの反面、高額なことや骨に穴を空けるなんて怖いというイメージがつきものです。確かに骨に穴を空けて(ドリリングといいます)いかなければインプラントという人工歯根を埋入できませんが、問題はドリリングという作業上に起こることがあります。インプラント治療の成功の決め手として、埋入する方向、位置、角度、深さが狙った通りにいくかどうかが一つのポイントです。何しろ深いところなのでよく見えないのです。よくある、インプラントの上手い歯科医院としてその狙った通りの埋入をできるという見方もあれば、専門医を持ってるかという見方もあります。しかしながら骨内には重要な血管、神経が走っているので、状況によっては勘だけにたよった埋入では、それらを傷つける懸念もあります。
そこで当院の試みとしては、診査診断を大切にした安全なインプラント治療を目指し、サージカルガイドといういわば初心者とベテランの差を0に近づけるドリリング用のガイドを導入しました。事前にCTを撮影して、骨の状況を精査し、埋入位置を正確に決め、そこにズレが無いようにドリリング及び埋入するためのものです。CTのデータをサージカルガイド専門の技工所に送り、同時遠隔操作で埋入方向を打ち合わせて製作するので、多くの観点から長期予後を期待できる治療を目指します。
インフルエンザの予防には、よく手洗いうがいを大切にとはよく耳にしますね。実は歯磨きも効果的なことはご存知でしょうか。お口の中にはウィルスを簡単に侵入させないための防御のためのタンパク質層があります。しかし歯垢から発生する酵素によって破壊されてしまうものです。そのためには徹底的な歯垢除去によりこの膜を保護することができます。
歯磨きを徹底することにより、インフルエンザ発症率がなんと10分の1まで激減した例もあります。歯磨きは簡単なようで意外と奥深く、部位により磨き残しやすかったり、力をこめすぎて傷つけたりもしますので、ブラッシングに不安な方はぜひ歯科医院にて予防クリーニングやブラッシング指導を受けられてみてはいかがでしょうか。
これはアメリカで行われた実験ですが、ある若年者のグループに3週間歯磨きを止めさえたところ、なんと56%に菌血症を示すエンドトキシンが陽性になりました。菌血症とはばい菌が全身にめぐることをいいます。ひどい場合は、細菌が心内膜に感染したり。お口の中は各種ばい菌が多く存在し、歯茎はばい菌が容易に入りやすいためです。しかし歯磨きを再開すると、3週間で値は正常値に戻ることがわかりました。お口のお掃除こそが細菌を血管内に入れない、つまり全身的な病気の予防には役に立つという見方が強まってきています。このことは歯周病予防が、血管の老化を防ぎ、高血圧、糖尿病、認知症といった全身的な疾患を予防することにもつながります。